専門分野のご紹介
コンタクトレンズについて
北新宿の眼科『新宿眼科クリニック』(西新宿徒歩4分・中野坂上徒歩8分)の医師が、コンタクトレンズについて詳しくご説明いたします。
通常のガス透過性ハードコンタクト・ソフトコンタクトレンズ(ディスポ・定期交換、遠近両用ハード・ソフト) 処方はどの施設においても処方検査をします。新宿眼科クリニックでは、強度角膜乱視眼に対するトーリックレンズ、円錐角膜、角膜移植後眼などの特殊レンズも処方対応が可能です。
角膜乱視に対するトーリックレンズについて
ソフトタイプ
角膜乱視が強いと通常の近視や遠視の度数では、うまく視力を出すことが難しい症例の場合は、ある程度の乱視が加入された乱視用ソフトレンズが効果的です。しかしながら乱視の軸(方向)がきれいな方向でないとうまく対応できなかったりソフトタイプでは対応しきれない強さの乱視がある場合は、うまく視力を出すことが難しいこともあります。
ハードタイプ
軽い乱視であれば特別乱視の度数を加入したり乱視用を使用しなくとも視力は良好ですが、強い乱視を持っている症例(直乱視や倒乱視)では通常のハードレンズでも視力が不良で疲れやすく、レンズの安定性が悪く装用感も悪い状態になります。乱視用の「トーリックハードコンタクトレンズ」は、乱視特有の角膜形状に均等にフィッㇳするようデザインされていて、レンズ下の涙液も均一になり安定した視力と装用感を得ることができます。
円錐角膜に対するハードレンズ
円錐角膜とは
- 角膜が不規則な円錐形を呈する進行性の病気で、ほとんどは思春期に発症してゆっくりと進行しますが、ある程度の年齢で進行が停止する方がほとんどです。
- 現在遺伝性は明らかになっていませんし、はっきりとした家族歴も認められていません。
- 角膜に歪み(乱視)が生じるため視力が低下します。通常は両眼に発症しますが、左右の眼で進行の程度に差があることが多いです。
- 全身疾患としては、ダウン症、アトピー、骨形成不全症などがあり、眼科関連疾患では、春季カタル、水晶体偏位、コンタクトレンズ装用、目をこする癖などが言われています。
円錐角膜(軽度)角膜形状
円錐角膜(中等度)角膜形状
円錐角膜(重度)角膜形状
症状や所見
- 角膜が前方へ突出することにより、角膜の歪み(乱視)が生じ近視や乱視が進行して視力障害をきたし不正乱視となります。
- 通常患者さんは、眼鏡が急に必要になったとか、メガネが合わないとか、今まで使用していたコンタクトが合わなくなったと訴えます。
- 視力が低下します。
- まれに角膜の突出が強くなると、角膜のデスメ膜という内側の層が破裂し、角膜内に水が溜まり角膜が突然白く濁る「急性水腫」図1という病態になると著しく視力が低下することがあります。
- 不快感と流涙感を伴いますが通常6~10週間で修復されて角膜の浮腫は消褪しますが、様々な程度の角膜瘢痕を残す原因になります。
新宿眼科クリニックでは円錐角膜用にデザインされたガス透過性ハードコンタクトレンズROSE K2(ローズケー2)をお勧めしています。このレンズの利点は、レンズのカーブと光学部が連動していることで、突出の程度が軽度~重度までの多くの症例に適合が可能です。当院でのROSE K2処方実績は約1000眼以上の経験症例数があります。
今までハードコンタクトレンズ装用により角膜に傷がつき痛みが生じてしまう場合や、突出がひどくレンズがうまくのらないような症例には特にお勧めです。
ソフトコンタクトレンズの上にハードコンタクトレンズをのせる方法(piggybag法)もありますが、ほとんどの方は色々な特殊レンズタイプを選択することでうまく適応可能です。
円錐角膜のタイプでペルーシド角膜変性 図2と呼ばれる下方が変形してるタイプには、ROSEK2 ICレンズと呼ばれる光学領域を大きくとってあるリバースジオメトリックデザインのレンズのICレンズが処方可能です。
すべてのレンズは、テストレンズが設置してありますので、来院されすぐにご自身でレンズの体験が可能です。
その他の不正乱視に対するコンタクトレンズ処方
角膜移植後の矯正 図3として、術後経過良好症例であれば3か月ほどでコンタクトレンズを処方することも可能です。通常移植された角膜とご自身の角膜との形状を見ると台形状になっていることが多く、新宿眼科クリニックでは、移植後用のRoseK2・PGという特殊レンズをお勧めしています。
LASIK後の角膜不正乱視や角膜実質リング挿入後の不正乱視 図4、角膜疾患後の不正乱視などにも対応が可能です。
コンタクトレンズ装用に関連する眼表面の問題
- 結膜・角膜疾患を参照
- その他
コンタクトレンズ洗浄保存液による薬剤毒性障害
低酸素反応による結膜充血や角膜の浮腫や炎症細胞の角膜への浸潤、角膜新生血管の発生など。